復活
7年ぶりに再開するのはどうだろうかと。
20代のころの自分は半端ないカタワものだ。
世の中のあらゆることに背を向けて、ある音楽だけを通して世界を見ていた。
同じくそのような人たちがいたから許される。
その世界だけが自分の現実だった。
その当時の現実は、私にはこれまたとてつもなく退屈だったのだ。
そのなかで、どうやって生きていったらいいか。
一切の妥協もなく。
そんなことばかりを考えていた。
当時の私たちの妄想は、何か場所を作ることだった。
今なら簡単にできる。
簡単に仲間も募ることができる。
場所があれば。居心地の良い場所があれば。
私たちは若くてお金も持っていなかったので、場所を作ることができなかった。
すべては経済原理に負けてしまった。
アンダーグラウンドなものがビジネスになると思わせたのは、もう少し経ってからだ。
ビジネスになって、すべては同じ地平の明るみに出た。ただそれだけのこと。
私は人を探している。